プッチオ家誘拐事件(アルゼンチン)のその後や現在は?真相や動機も気になる!

エル・クラン

プッチオ家というエリート一家が家族ぐるみで行った誘拐事件は日本ではあまり知られていませんが、アルゼンチン人なら誰もが知っているという衝撃的な連続誘拐事件ですが、日本テレビ系の「ザ!世界仰天ニュース」で紹介されるそうです。そこで今回は、アルゼンチンで実際に起きたプッチオ家による連続誘拐事件の真相や主犯だった父親のアルキメデスの動機とプッチオ家のその後や現在について調べてみました。

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プッチオ家誘拐事件の真相は?

プッチオ家誘拐事件は父親のアルキメデス・プッチオが仕事を失ったことによって引き起こされていきます。

この事件は1980年代の前半に起きましたが、当時のアルゼンチンはそれまでの軍事独裁政権から民主国家へと移り変わる混沌とした時代。

父親のアルキメデス・プッチオは、軍事政権の時代には国家情報局に勤務していましたが軍事独裁政権の崩壊にともなって仕事がなくなりました。

しかし、妻と5人の子供を養っていく必要があった父親のアルキメデス・プッチオが選んだのが誘拐ビジネス。

金持ちの子供を誘拐してその身代金を得るというもの。

そんな簡単に誘拐がうまくいくのかと思ってしまいますが、当時のアルゼンチンの国内情勢は、軍事独裁政権から民主国家へ移行していく混沌としていたこともあり、プッチオ家による連続誘拐事件は、なんと2年間も続けられました。

しかも、アルキメデス・プッチオは誘拐した人質を隔離した場所につれていくのではなく、自宅の地下に監禁していたのです。

そんな長期間に渡って何度も誘拐を繰り返していたのになぜ周囲にバレなかったのでしょうか?

プッチオ家による家族ぐるみの犯行

プッチオ家の家族構成を見てみると、

  • 父親:アルキメデス・プッチオ(元国家情報局に勤務)
  • 母親:エピファニア・アンジェレス・カルボ(公立高校の会計学教師)
  • 長女:シルビア・イネス(カトリック系私立学校の美術教師)
  • 長男:アレハンドロ・ラファエル(ラグビーの元アルゼンチン代表)
  • 次男:マギラ・プッチオ(ラグビー選手)
  • 三男:ギジェルモ(熱心なスポーツ選手)
  • 次女:アドリアナ(当時14歳)

という、まさにエリート一家。

父親のアルキメデス・プッチオは、長男のアレハンドロ・ラファエルが自分を手伝うように仕向けるためなんと、息子と同じラグビーチームのチームメイトを誘拐します。

アルキメデス・プッチオは、長男のチームメイトが長男と一緒にいる時にあえて誘拐することで、犯人が自分の父親であることを知った長男が自分の手伝いをするようにしたのです。

このアルゼンチンで起きた連続事件は家族ぐるみで行われた犯行でしたが、誘拐を繰り返している最中も一家は表面上はそれまでと全く変わらずに生活し、周りの人とも普通に接していたそうです。

裏では誘拐事件を繰り返している最中にサーフショップをオープンした長男のアレハンドロ・ラファエルは、近所の人たちを招待してお店のオープン記念パーティーをしたりと普通の生活を装っていました。

アルキメデス・プッチオの動機は?

元々アルゼンチンの軍隊に所属していたアルキメデス・プッチオがなぜ連続誘拐事件を起こして更には、家族を巻き込んで誘拐を繰り返したのでしょうか?

プッチオ家の家族構成を見ると、次女のアドリアナは当時まだ14歳です。

父親のアルキメデス・プッチオが、まだ中学生の娘もいるのに家族を巻き込んで誘拐を繰り返したのは、結局、家族や自分を守るため。

軍事独裁政権が崩壊する過程で仕事を失った、アルキメデス・プッチオは、先行きの見えない状況に焦り、金持ちの子供を誘拐し身代金を得ることを思いついたのです。

身代金で大金を得られれば自分や家族は家族は助かる。

そう考えたアルキメデス・プッチオは、家族を愛するがゆえに誘拐を繰り返していきますが、罪の意識は低かったと言われています。

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アルキメデス・プッチオの現在やプッチオ家のその後は?

アルキメデス・プッチオが最後に誘拐したのが政治家だったこともあり、警察が全力で誘拐犯を探した結果、プッチオ家による犯行ということを突き止めた警察は、プッチオ家に突入し監禁されていた被害者を助け出し、関係者を全員逮捕。

プッチオ一家以外にもアルキメデス・プッチオの兄弟も誘拐に加担していたそうです。

プッチオ家がその後どうなったのか、現在のプッチオ家のメンバーが気になったのですが、アルキメデス・プッチオは、数年前に死んでいるそうです。

この事件は、2012年に映画監督のパブロ・トラペロにより「エル・クラン」という映画となって第72回ヴェネツィア国際映画祭で、最優秀監督賞にあたる銀獅子賞を受賞したそうです。

映画「エル・クラン」の予告編

パブロ・トラペロ監督がこの映画を撮影するという制作発表があった際、事件の主犯だったアルキメデス・プッチオがメディアを通じて監督に会って真実を話したいという声明をだしました。

しかし、ちょうど海外にいたパブロ・トラペロ監督がアルゼンチンに戻る前にアルキメデス・プッチオが急死したためアルキメデス・プッチオの口から真実が語られることはなかったそうです。

パブロ・トラペロ監督は代わりに母親のエピファニアや次男のマギラに取材を試みたものの実現することはなかったそうです。

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