
犬猫殺処分ゼロへ向けた取り組みは全国で行われていますが、なかなか実現することが難しい問題となっています。しかし、神奈川では県とボラティアが協力して犬猫殺処分ゼロを実現しているそうです。そこで今回は、神奈川県の取り組みや犬猫殺処分ゼロを目指す栃木県の市民活動についてまとめてみました。
神奈川県が犬猫殺処分ゼロを実現した取り組みとは?
2014年と数年前の数字ですが、環境省が発表した2014年の犬や猫の殺処分数は、犬が21,593匹、猫が79,745匹と101,338匹にも及ぶそうです。
年間10万匹を超える犬や猫が殺処分されている現状に驚いたのですが、実はこの数字は10年前に比べると4分の1ほど。ということは、10年前は年間40万匹もの犬や猫が殺処分されていたということになります。
犬猫殺処分ゼロを目指す取り組みは全国で行われていますが、実際にそれを実現するには課題も多く難しいと言われています。
しかし、神奈川県は2016年まで3年連続で犬の犬猫殺処分がゼロとなっているそうです。
神奈川県がどうやって犬猫殺処分数をゼロしたかというと、主に2つの取組みがあったそうです。
1つ目は、動物保護センターで正当な理由がある場合を除いて飼い主からの犬猫の引き取りを拒否することができるようになったこと。
高齢の飼い主などが亡くなった場合などは、引き取るそうですが例えば、飼い主の引っ越しなどが理由で飼えなくなった場合は飼い主自身に引き取ってもらう先を探してもらうようにしているそうです。
2つ目は、保護センターから引き取ってもらう犬や猫の譲渡先が増えたことなんだそうです。
神奈川県の動物保護センターには40以上も動物愛護のボランティアが登録していて、ボランティアの人たちと一緒に、やむを得ない理由によって動物保護センターで引き取った犬や猫を引き取ってくれるところを探す取り組みをしているそうです。
この2つの取組みによって、神奈川県では犬猫殺処分数ゼロ実現することができたそうです。
栃木県の犬猫殺処分ゼロを目指した市民活動とは?
全国で市民団体やボランティアが犬猫殺処分を廃止する運動に取り組んでいますが、栃木県宇都宮市の平山俊幸(ひらやまとしゆき)さんもその一人。
平山俊幸さんが栃木県宇都宮市で始めた活動の影響もあり、ここ数年の栃木県の犬猫殺処分数は劇的に減少してきているそうです。
平山俊幸さんは、一体どんな活動をしているのでしょうか?
平山俊幸さんの犬猫殺処分禁止活動

出典:平山俊幸さんのFacebookから
平山俊幸(ひらやまとしゆき)さんが発起人として立ち上げた「県ドッグセンターの廃止と県動物愛護基金の創設を目指す会」では、主にJR宇都宮駅西口のペデストリアンデッキ付近で平山俊幸さんの訴えに賛同するメンバー達と署名活動をしています。
平山俊幸さんが普段は会社員として働いていることもあり、署名活動は毎日行われているわけではないようですが、署名活動を実施する時は午前十時~午後四時くらいに行っているそうです。
「県ドッグセンターの廃止と県動物愛護基金の創設を目指す会」はすでに県に提出している分を合わせるとこれまでに7千人を超える署名を集めているそうです。
平山俊幸さんは、署名が1万を超えたタイミングで書名を県に提出することを検討しているそうです。
そんな平山俊幸さんたちの署名活動の成果もあり、栃木県の犬猫殺処分数の推移はここ数年で大きく減少していて、県動物愛護管理推進計画で目標としていた平成35年までに1300匹まで減少させるという目標を大きく上回るペースで、平成27年には犬猫殺処分数が852匹にまで減少させることができたそうです。
参考:http://www.pref.tochigi.lg.jp/
ただ、目標はあくまでも犬猫殺処分数がゼロになることなので、これからの取組みも注目していきたいですね。
まとめ
平山俊幸さんたちの署名活動などで栃木県の犬猫殺処分数が大幅に減少していたり、神奈川県ではすでにゼロを達成するなど、こういった取り組みが全国に広がっていくことで、いつか日本全体の犬猫殺処分数がゼロなるということも実現できるかもしれません。
そのためにも、飼い主が途中で飼うことを放棄してペットを捨てたり、商売目的で不必要に繁殖させたりすることを罰するように法律があってもいいような気がするのですが・・・。