
2005年にペルーで起きたタンス航空204便墜落事故がTBS系の「水トク!「世界衝撃映像100連発」★真冬の大パニックSP」で特集されます。そこで今回は、約10年前に南米のペルーで起きたタンス航空204便墜落事故が起きてしまった原因や真相について調べてみました。
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ペルーのタンス航空204便飛行機墜落事故の原因や真相は?
飛行機事故は、毎年起きていて2016年もボリビアのサンタ・クルス・デ・ラ・シエラからコロンビアのメデジンへ向かっていたラミア航空2933便が墜落するという飛行機事故がありました。
この飛行機にはブラジル・セリエAの「シャペコエンセ」というチームがコロンビアで開催予定だったコパ・スダメリカーナ決勝戦のファーストレグに出場するためにチャーターした便で、「シャペコエンセ」の選手や関係者が多数搭乗していて、中にはJリーグでプレーした選手もいたことから日本でも大きく報道されたので、覚えている人も多いのではないでしょうか?
ラミア航空2933便墜落事故が起きた南米で、2005年に起きたのがタンス航空204便墜落事故。
この飛行機には、機長と副操縦士の他に訓練中の副操縦士が乗っていました。
飛行中は訓練中の副操縦士の飛行訓練が行われるため、経験のある副操縦士が機長のサポートをする予定だったのですが、なぜか副操縦士が座ることになっていた操縦室のシートベルトが壊れていて、離着陸の際にシートベルトが使えなかったため、副操縦士は乗客がいる客室の空いているシートを使うことになりました。
この判断がそもそもの間違いだったのかもしれません。
悪天候で滑走路が見えない・・・
タンス航空204便はペルーの首都にあるリマの空港からリマの北東に位置するプカルパ空港に向かって飛んでいました。
当日は悪天候で視界が悪かったこともあり操縦室にいた操縦士と訓練中の副操縦士が2人とも同時に滑走路を探してしまいます。
本来であれば、一人が滑走路を探して外を見ている間は、もう一人が計器をチェックしていなければなりません。
しかし、悪天候で視界が悪くなっていたことと、当日正規の副操縦士が座る予定だった予備のシートのシートベルトが壊れていて操縦室には操縦士と訓練中の副操縦士しかおらず、滑走路を探すことを優先してしまったことで、二人は計器のチェックを怠ってしまったのです。
しかも、運が悪いことに着陸先のプカルパ空港の空港管制室には、飛行機の位置をチェックするレーダーがありませんでした。
そのため、タンス航空204便の位置は飛行機の方から高度計などの計器を確認して報告する必要があったのですが、滑走路に気を取られていた操縦士と訓練中の副操縦士は飛行機が地上に近づいていることに気づきませんでした・・・。
もし、ここに正規の副操縦士がいれば少し余裕も生まれて、計器をチェックすることができたのかもしれませんが、正規の副操縦士は客室にいます・・・。
高度が下がりすぎていたタンス航空204便は、地上接近警報が作動し操縦士は慌てて飛行機の上体を上に向けようとしますが、上昇させるために必要なエンジンの推進力が足りずにプカルパ空港から約3kmほど離れた高速道路の脇の森にある沼地に墜落してしまいました。
ブラックボックスが見つからない・・・?!
この便飛行機墜落事故では、乗客91人、乗務員7人の計98人が搭乗していましたが、うち40人が亡くなるという大惨事になりました。
タンス航空204便の墜落原因を突き止めるためにブラックボックスを回収しようとしたところ、墜落現場でブラックボックスを見つけることができませんでした。
というのも、近隣にすむ現地の人が事故後に飛行機から換金できそうなものを持ち去っていて、ブラックボックスも現地の人たちによって取られてしまっていました。
墜落原因を解明するためにはブラックボックスが必要であったため、懸賞金をかけて探したところ無事に見つかりましたが、見つかったブラックボックスはまったく役に立ちませんでした。
というのも、何者かによってブラックボックスのデータはリセットされていたのです。
ブラックボックスのデータを確認することができなかったため墜落原因の解明には時間がかかりましたが、最終的にタンス航空204便墜落事故の調査委員は、滑走路を探すあまり計器のチェックを怠ったことの他に、操縦室の窓がヒョウによってヒビが入ってしまったことで視界が悪くなり、外がよく見えなくなっていたこと。
更に、自分の飛行機の操縦に自信のあった操縦士が、自分の操縦技術を過信してしまい、規則通りに操縦しなかったことも原因として報告されました。
タンス航空は以前にも飛行機墜落事故を起こしていた!
40人もの死亡者を出したタンス航空204便飛行機墜落事故ですが、なんとタンス航空は2003年にも悪天候による飛行機の墜落事故を起こしていたのです。
この時は、乗員4人と乗客42人全員が亡くなったそうです。
たった2年間のうちに、2回も墜落事故を起こしたタンス航空は2度目の墜落事故となったタンス航空204便飛行機墜落事故が起きた翌年の2006年に経営破綻するという結末をむかえることになりました。
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